スーパー〝ブログ〟フライデー

NSC大阪42期、スーパーフライデーです。毎週金曜日の夜に更新。

前回までのあらすじ

 

 

〜前回までのあらすじ〜

 

著 深田

 

 東大合格を目指して今年で6年目、予備校通いの毎日を過ごしていた浪人生のユウトであったが、ある日突然、ひょんなことから落語家になりたいと思い始める。落語なんて別に興味もなければ、聞いたこともないユウトであったが、蕎麦を食べるパントマイムに関しては、根拠はないものの何故だか底知れない自信があったのだった。しかし、そのことを母親ミチコに話したユウトであったが、即座に猛反対されてしまい、落語家になるという夢はたったの一晩で諦めることになったのだった!

 

 あまりにも一瞬で引き下がったユウトを見て、拍子抜けになったミチコは、とりあえず一度その自信のあるという蕎麦を食べるパントマイムを見せるようにユウトに提案する。しかしユウトは、頑なに蕎麦を食べるパントマイムを見せようとはせず、それどころか、「人に蕎麦を食べるパントマイム見せてって言うのであれば、まずはご自身が先に見本として蕎麦を食べるパントマイムを見せるのが礼儀ってもんじゃありませんかね?」などという気味の悪い屁理屈をミチコにふっかけたのであった!

 

 結局、落語家への道は断念し、再び予備校に通い続ける日常へと戻ったユウトであったが、いくら予備校へ通おうとも依然として結果が出ないことに苛立ちを覚え始める。たしかに予備校へは通っているものの、授業中はずっと寝ているかゲームボーイをしているかしかしていないユウトの学力が一向に上がらないのは当然のことであったが、ユウトは予備校に通いさえすれば東大にいつか行けると信じてやまなかった。ユウトの高校時代の友人で、現在は会社員として働いているハヤトは、ユウトの誤解に気付いていたため、予備校に通っているだけではダメ、勉強をしろといった当たり前にもほどがある忠告を幾度となくしてきたのだった。しかしそれに対してユウトは、「僕は予備校にお金を払って通っている。正確にはお金を払っているのは母親だけど。つまり、僕は顧客。予備校は顧客を東大へと入れるのが仕事なのだから、僕が東大に入れてないのは紛れもなく予備校側に問題があると思うんですけどね?」と、またしても鳥肌が立つくらいキモイ屁理屈をハヤトに返したのであった。

 

 果たして、ユウトは東大に入れることができるのか?また、ユウトは本当に蕎麦を食べるパントマイムが上手なのか?そして、ゲームボーイで一体何のソフトをしていたのか?これから全てが明らかとなる!