こんばんは。FUKADAこと深田です。
いよいよ明後日12月19日(日)は、M-1グランプリ2021の決勝戦の放送日ですね!
小さい頃からM-1グランプリが大好きな僕にとっては、1年間で最も楽しみな日と言っても過言ではありません。
M-1が好きすぎて、大学時代にM-1のことを卒業論文で書いたくらいです。
芸人になった現在は、もちろん自分たちも出場しているわけですが、早々に敗退してしまっているので、放送を楽しんでいるだけではいけないと思うのですが、この決勝の日ばかりは悔しさを一旦忘れて、お笑いファンとして楽しんでしまいます。
ということで今回は、
〝どうして僕はM-1のことが好きになったのか〟
そのキッカケとなった出来事をお話ししたいと思います。
それは遡ること遥か昔のこと……
23時過ぎ。F氏は今日もコンビニで、弁当とジュースと適当なお菓子を買って帰る。そもそも料理をする方ではなかったが、バイトで帰りが遅くなる彼はコンビニ弁当で済ますことが当たり前になったのだ。
「クソっ、俺にばっか仕事を押し付けやがって」
マンションに着き、理不尽なことで怒ってくるバイトの先輩の愚痴を言いながらエレベーターを待った。今日もその先輩に、無理な仕事量を押し付けられたことで残業せざる負えなかったのだ。
チーン
エレベーターが到着した。扉が開くと、そこには一人の男が立っていた。上下黒の衣装に帽子を深くかぶっている。
「こんば…」
ドンッ!
挨拶しようとしたその時、男が突然走り出し、そのままF氏を突き飛ばした。
「何すんねん!」
男は振り向きもせず、走り出した勢いのままマンションを出ていった。
「なんやあれ、ほんま今日は散々な日やで」
突き飛ばされた拍子に落としたコンビニ袋を拾いながらF氏はそう呟いた。
その数日後、その日は休日だったのでF氏は昼過ぎまで寝ていると、
ピーンポーン
出囃子が鳴った。最初は無視していたが、その後もしつこく出囃子が鳴るので仕方なく布団から出た。
せっかくの休日やのに。そう思いながらドアスコープから外を覗くと、そこにはMCらしき女性が一人立っていた。F氏はチェーンを付けたまま少しだけドアを開けた。
「なんやねん」
F氏は面倒臭そうに答えた。
「実はつい先日、このマンションで決勝戦が起こりまして」
「…そうなんや」
決勝戦が起こったことには驚いたが、所詮俺には関係のないことだという気持ちだった。
「〇月✕日にこの辺で怪しいファイナリストを見かけなかったでしょうか?」
その日は確か帽子を深く被った男に突き飛ばされた日だった。確かにあの男は怪しかった。しかし、それを言ってしまうとその時の状況を事細かに聞かれることになる。それが億劫だと感じたF氏は、
「いや、分かりまへんな」
それだけを伝えてドアを閉めた。
それから小一時間が経った頃、
ピーンポーン
また出囃子が鳴った。イライラしながらドアスコープを覗くと、今度は2人組の漫才師が立っていた。
ガチャ
「すみません、吉本興業所属の…」
「なんやねん何回も!俺は何も知らん言うてるやろ!」
2人の漫才師はキョトンとしていたが、F氏はそのまま勢いよくドアを閉めた。
その次の日の朝、このマンションで起きた決勝戦のことがTVで放送されていた。
「やっぱりほんまやったんやな…。こんな身近で決勝戦が起こるやなんてな」
そう言いながらも所詮は他人事だと思い、F氏は朝食のR-1ヨーグルトを食べていた。
しかし突然、その手が止まった。
「えっ…」
今年も決勝戦が無事放送されたと報道しているそのTVには、あの日一人で訪ねに来ていたM-1グランプリ司会の上戸彩さんの姿が映っていた…。
どうでしたか?これが僕とM-1グランプリの最初の出会いでした。それから色々あってM-1グランプリが大好きになったんですよね。
今年も楽しみですね🎶